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06.08
Thu
今日は梅雨入り

続々・ヒコーキの心   (佐貫亦男 著) 光人社NF文庫 より

第二次大戦終戦後の荒れた国電の混む座席に、ひっそりと座っている人物がいた。その顔を見ると、中島彩雲の設計者福田安雄さんであった。
どこか身体のぐあいが悪いらしく、表情も暗く、明らかに病人に近かった、それでも新宿辺りにあった中島の後継会社の事務所に通っていたのは生活のためであった。その後も国電で顔を合わせることがあったが、病状はしだいに悪化してゆくらしく、やがて見かけることがなくなった。ガンととうことで、三菱中攻の本庄季郎さんが肖像写真を撮って送ったら、これは自分の告別式用にとっておこうといって、死期の近いことを覚悟していたそうである。やがてその日が到着して、一人の名設計者は消えた・・・・・・
P5230815.jpg
     (おおば比呂司 画)
・・・・このような壮烈な技術革新を行った福田さんは、精も根も尽きはてて、戦後の暗い環境の中であの世へ飛び去った。そのとき乗っていた雲には空をあやなす彩色があったろう。」そもそも彩雲という呼び名には、なにか現世をあきらめ切った思いがすでにこめられていた気がしてならない。
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